2025.01.22 10:52第10章05 対峙、……そして。 自分達の想いが全く伝わらない、この悔しさを一体どう表現したものかと悩むカルロスや穣達。 そこへ周防が「護君、ちょっとこれを外してくれるかな」と自分の首に巻かれたベルトを指差す。 護は申し訳なさそうに「すみません、もう暫く人質を」「いや、人質というかね……」 周防は暫し黙って考え...
2025.01.22 10:51第10章04 対峙 能面のような表情で穣をじっと見つめる四条。 そこへ護の傍の階段に座っている周防が「……未だかつて人工種が、ここまで反抗した事は無かった」と静かに呟き「前代未聞の事態。逆に言えば、やっとここまで来たという事です。……長かったな……」と目を閉じる。 四条は周防の方を見て「まさか、こ...
2024.11.27 09:29第10章03 マルクト霧島人工種研究所 SSFがある採掘都市ジャスパーの隣の『研究都市マルクト』は、その名の通り様々な学術研究機関が集う大都市で、都市中心には大規模な人工種製造施設マルクトファクトリー(MF)があるが、人工種管理の本部であるマルクト霧島人工種研究所(MKF)は中心から少し離れた『旧・研究都市』と呼ばれ...
2024.11.27 09:20第10章02 脱走 SSFの屋上では、カルロスが呆れたように「何だか知らんがモタモタと……」と呟いて屋上の出入り口を指差す。「あそこに何人か居るが、なかなかこっちに来ない。一体、何やってんだ?」 足止め役の管理の男は動揺を隠して沈黙したまま無表情を取り繕う。 カルロスは溜息をついて「全く。管理って...
2024.11.27 08:34第10章01 反逆 研究室から出されたカルロスと護は、四人の管理に囲まれてSSFの廊下を歩く。 階段を上がってメンテナンスルームがある階の廊下に入ると、右前方の部屋のドアが開き、周防が出て来て一同を見て溜息をつく。「やれやれ。私も忙しいんだが」 首を抑えて辛そうにしていたカルロスが「……周防」と呟...