2024.06.04 07:16第8章04 アンバーのブリッジでは、マリアが喜びに顔を輝かせて大きな声を出す。「近づいてきた、もう少し……わぁ、凄い!」 ネイビーが操縦しながら不思議そうに「どしたの?」「行けば分かるの!速度を落として!」 剣菱は溜息をついて「何が何やら」と腕を組む。「この辺りで止まって!もうすぐ来るから!」 マリアの指示にネイビーが応える。「はーい。停船します」「ん?」と穣が何かに...
2024.06.04 07:16第8章03 一方その頃カルロス達は、死然雲海を切り開いた場所で休憩中。 巨大な石の上に座って水筒のお茶を飲んでいる。「いやぁ結構な距離を飛んだねぇ。ダアトは遠いなー」 ターさんは小さなコップに注いだお茶を飲む。「スマン、ターさん。護が妖精と遊んでばっかりで」 カルロスに指差されて護は怒る。「俺も時々雲海切りしてたやん!」 楽し気にアハハと笑ったターさんは、しみじみと「...
2024.05.25 05:47第8章02 アンバーは死然雲海の中を飛んでいる。 ネイビーが必死に操縦しながら怒って叫ぶ。「ああもぅしつこいな管理!何で雲海の中まで来るの。そろそろ諦めてよ!」 その隣で探知しながらマリアも「管理が離れてくれないと、遺跡に行けない!」「もうメンドイから管理と一緒に遺跡行っちゃえ」 すると穣が「でも黒船が来る前に遺跡に行くのは!」「わかった黒船が来るまで何とか逃げるわよ...
2024.05.25 05:47第8章01 数日後の早朝、ジャスパー採掘船本部。 駐機場に停まっているアンバーの採掘準備室では、朝礼が行われようとしている。横一列に並んだメンバー達の表情は真剣そのもので、皆、一同の前に立つ剣菱と穣を注視する。「皆さんおはよう!」「おはようございます!」 皆の元気な返事を聞いた剣菱は、穣の方を見る。 いつもの裾の長い服では無く、裾が短い制服をキッチリ着て、キチンとネク...